大型シーリングファンは結露対策に優れた効果があります。
結露ってなぜ起こるの?具体的に説明することはかなり難しく、取り敢えず下記参考を一通り読んでみてください。
なんとなく解かってくるかと思います。
風がない場合,水面のごく近くでは湿度は100%,つまり,その温度での飽和蒸気圧になっています.つまり,近似的には蒸発平衡の状態にあります.
一方,水面から十分に遠いところでは,そのときの湿度になっているわけです.水の正味の蒸発速度を決めているのは,水面付近の水蒸気分子が,遠いところに逃げていく速度です.
空気中を水蒸気の分子が動いていく過程には,二通りがあります.ひとつは拡散.これは分子の熱運動によるもので,他の分子 (空気の分子や他の水蒸気分子) とランダムに衝突しながらじわじわと広がっていく過程です.この過程の正味の速度は,分子の平均速度と分子の密度,分子の大きさ(衝突断面積)で決まります.平均速度は分子が決まれば温度で決まってしまいますし,密度は圧力が同じであれば同じ,分子の大きさも今の場合にはある定数と見て別にかまわないでしょう.このことから,減圧するということの効果は,空気自体の分子密度を下げて衝突頻度を下げ,拡散速度を上げるという形で効くことがわかります.
もうひとつの効果は,空気自体の動きです.つまり湿気た空気が風に乗って運ばれる,という形での水蒸気分子の移動です.これは上記の拡散に比べて桁違いに速い過程です.
さて,水面に風を吹き付けます.すると水面付近の飽和水蒸気圧で平衡になっていた,つまり湿気た空気が押しのけられます.代わりに,水面から遠くにあった,(相対的には)乾いた空気が水面付近に来ます.
水面からの蒸発の速度 (単位時間内に単位面積から何分子の水が蒸発するか) は,じつは温度が決まれば決まってしまうので,風が吹こうが何だろうが変化はありません.一方,空気中から水蒸気分子が水面に再衝突して戻ってくる速度 (単位時間内に単位面積から何分子の水が戻ってくるか) は,空気中の水蒸気濃度に比例します.平衡状態ではこのふたつの速度が一致していて,正味の変化はない状態になっているわけですが,その状態から空気が乾いた空気に置き換えられるので,蒸発速度は変化せず,戻る速度は激減 (水蒸気分子の濃度が下がったから) ということになり,正味では蒸発が促進されたように見えるのです.
水の飽和水蒸気圧より小さい水分子しか含んでいない「空気」を流すと、表面の「飽和に近い」部分が移動し、飽和蒸気圧より低い水含量の気体が表面に来るため、水面から気化する水分子の量が増えます。
なお、水の飽和蒸気圧下では、液体から気体に移る水分子数と逆に気体から液体に移る水分子数は(揺らぎを無視すると)同じになります。
つまり、新しい空気が来ると液体の水分子が気体へ移動する数が増えます。これが繰り返されると水の気化が促進されることになります。